夫婦とりかえ物語 (寝取られ官能小説)

2024年12月13日

あらすじ

 均(ひとし)は平均的な家庭生活を送るサラリーマン。仕事も家庭もそれなりに順調であるものの、心の奥底で「刺激的な人生」を夢見ています。ある日、通勤途中に出会った自分と瓜二つの男、高雄(たかお)から「人生を入れ替えないか?」と提案され、半信半疑ながらも互いに役割を交換することに。

一方、均の妻・香織もまた、自分とそっくりな女性・瞳見(ひとみ)と遭遇し、奇妙な「ゲーム」に巻き込まれていきます。瞳見からメイクや服装を施され、夫・均が自分を別人だと信じ込む中、香織は夫婦の関係を再発見する旅に出ます。

物語は、美しいバラの庭とプールを舞台に、夫婦それぞれが互いの愛や信頼、そして自分自身に向き合う過程を描きます。運命的な出来事を経て、彼らは「夫婦とは何か」という問いに新たな答えを見つけることができるのでしょうか?

この作品はおよそ22000文字ですのでお暇な時にさっとお楽しみいただけます。

夫婦とりかえ物語  冒頭

 いつの頃だろうか。

すべてが順風満帆などこにでもいる夫がいた。

風貌や学歴、仕事や日々の暮らしぶりも特段困ることも無く、それでいて人からうらやまれるほどでも無く、平均的であり幸せにそうに見える夫であった。

しかし、夫には人知れぬ悩みがあった。

このままで良いのだろうか。

今、自分は幸せなのだろうか

出来るなら、誰かと入れ替わって、もっと刺激的な毎日を過ごす人生もあったんじゃないだろうか。

そんなことを考えてしまうのである。

その自分の浅ましさに、寒気がしてまた自己嫌悪に陥るのである。

夫婦というのは、時に棘(いばら)の中を進む道である。

元々は他人だった二人が夫婦となり、どこかへ続くであろう、不安定な道そのものである。

その道をとりかえてみたい、別の道を行ってみたいと思ったとしても、不思議なことでは無かろう。

男は均(ひとし)という。

忙しい毎日を送っているが朝、子どもを保育園に送っていくのは均の担当だ。

妻は香織という。

香織はその時間にはもう家にはいない。

お迎えがあるから残業はできない。

それなら前に残業するしかない。仕事前なのに残業とはこれいかに?

言い換えれば前業だ。なんだか修行のような響きである。

人生の苦難のようなことで考えるとあながち間違ってはいないのかもしれない。

6時には家を出て会社に7時には着いて2時間の前業を行なう。

夕方6時に子どもを迎えにいくには、会社を5時には出ないといけない。

だから、朝の送りはパパであり夫である均の仕事なのだ。

同じように朝はパパという家庭は他にもいくつかあるが、多くの家庭は朝も帰りもママだ。

その様子を見て、均は「自分は子育てに十分コミットできている、自分は、世の中平均のパパより、少し上のパパだと思う」と自己満足しながら、小さく誇りに思っている。

均は朝8時に子どもを預けると、大急ぎで自転車を漕いで駅まで走る。駅まではなだらかな登り坂だ。電動自転車は高かったが役立つ。

 大急ぎで駅へ向かって坂を漕ぐ。電気のアシストを受けながら、それでも汗だくになってワイシャツが背中に張り付く。勢いよく通りすぎた駐車場のフェンスの影、何かが気になった。

急いでいたので一度はそのまま通り過ぎたのだが。しかし、何か気になる。目の端に引っかかった影が消えない。 均は一旦、漕ぐのをやめ立ち止まった。電動自転車を押しながら坂をくだる。

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