「いうこときかなかったら、舐め犬呼ぶの?」とヒデオは勇気を振り絞って聞いた。一瞬、リリカは間をおいて「呼んで欲しいの?」と真顔でヒデオに聞いた。
「呼んで欲しくなんてないよ」とヒデオはすかさず言った。リリカはにっこり笑って「呼ばないよ」とヒデオの手を繋いだ後に「多分ね」と付け加えた。
「リリちゃん、映画観にきたんだよ。公共の場でエッチな事は僕はできないよ」とリリカに言った。
「つまんない」一言だけ言ってリリカは不貞腐れていた。「じゃ、カラオケ行こうよ。カラオケなら2人きりし、防音だし問題ないでしょ!」リリカは言って、ヒデオの手を引っ張った。「え〜!映画は?!」とヒデオの問いも虚しく、腕を引っ張られ映画館を後にした。