靖子は安い女ではない。そういう自覚がある。誰にでも股を開いたりしない。
私は職場でも高嶺の花で通ってきた。どちらかというと気が強い方だ。後輩の男の子の熱意にほだされて、ちょっと女王様チックに火遊びをした過去もある。それも夫にすこしバレてしまったが、結果として夫のM心に火を付けてしまった。
夫に押し込まれるようにゴールディンウィークに変態バーに見学に行くことになった・・・。
私は何も期待していなかった。夫の性的興奮、知的好奇心に応えるためだけに、変態バーへいく約束をした。私は、自分のことなんてこれっぽちも考えていなかった。
なぜなら、気持ち悪い男たちから、ギラギラした目でなめ回されるように、目で犯される、そういう場所でしょ?女なら、穴さえあれば誰でもいい、そんな男の底辺たちが、憧れの私を嫌らしい目でじろじろと見てくるに違いない。汚いペニスをシコシコしながら私を見る、そんな場所に違いない、そういう興奮をする所なんだと思っていたけれど。
すこしだけ予感があった。
万が一、いい男がいたら、私、どうなっちゃうのだろう。って。