「お酒やめてしまったんです。マラソンやトライアスロンをするようになって。もちろん、お付き合いすることはありますけど。ただ女性がいる席では飲まないんです。だからノンアルコールがいいかなって。おいしそうな炭酸をあつめてみました」
明里が興味本位に質問する。
「何で女性がいると飲まれないんですか?」
「勃起しないと、困りますから」
関根からさわやかな満面の笑みで返される。明里は「やっぱり無理!」と身構えた。
冗談ですよと関根は笑いながらグラスにジンジャーエールを丁寧に注ぐ。照と明里はベッドに並んで座っている。「さっきの絶対冗談じゃなかったよ」明里は枕を強く抱きしめてブツブツとつぶやいている。
慣れた手つきでグラスのまわりと底についた水滴をナプキンでさっと拭い明里と照に差し出す。「マスターの手順の見よう見まねですが」と謙遜するが慣れた所作である。
明里は身を守るように枕を抱きかかえていたがその手を緩め、関根からジンジャーエールを受け取った。手に持っただけでショウガのツンとしたスパイシーな香りが鼻を抜ける。辛くておいしそうである。関根は最後に自分のグラスにも注ぐ。
「では照さんお願いします」照は一瞬戸惑った顔をしたが、すぐに理解して
「そうですね、気を取り直して3人の出会いに乾杯」明里もしぶしぶと応じて、三人は乾杯した。
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