明里はテーブルの上に置かれた袋の中をちらっと見た。
「あっ、このポテトチップスって期間限定の味。全然手に入らないってSNSでもトレンド入りしてたやつですよね!」ポテトチップスに興味を示し大きな声をあげた。
関根が振り返り答える。
「喜んでもらえてよかったです。今朝、ちょっと早い時間に、用事があったもので。試しにディスカウントストアの前を通りかかったんです。そうしたらちょうど入荷したばかりで店頭に商品を陳列してたんですよ。だから買えたんですよ。すごいおいしいっていうから、楽しみですよね」
明里はさらに袋の中を見ながら、
「このジンジャーエールもその辺で売ってる奴じゃないじゃないですよね。すごい有名な高級ジンジャーエールですよね。何千円もするの!」
「何千円!ジンジャーエールなのに?」照も一緒になって驚く。
関根は明里が特別なジンジャーエールに気づいてくれて喜んでいる。
「ついつい、おいしいって言われると目がなくて。デパートでオープンと同時に仕入れてきました。奥様のお眼鏡にかなったようであれば光栄です」
「奥様じゃないんですよ。私たちは訳ありカップルなので。それに、奥様っていう柄でもないです私」明里が答える。
「それは失礼しました。お似合いのカップルで、大変仲が良さそうでしたのでご夫婦かと勝手に思ってしまいました。私は関根と申します。はじめまして。えーと、なんとお呼びすれば・・・」
明里はすこし申し訳なさそうに口を開いた。
「私は明里です。ちょっと強く言いすぎてすみません。何も聞かされてなくてびっくりしてたので」
「照さんと明里さん、名前も二人も明るいお名前で、やっぱりお似合いですね」
照がビニールの中をごそごそしながら関根に聞く。
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